単元29 農地法
農地は食料生産の基盤であり、無秩序に売買・転用されると国全体の農業生産力が失われます。そこで農地法は、農地を動かす・変える行為に事前の許可を求め、農地を守る仕組みを設けています。
試験では「3条・4条・5条のどれか」「許可権者は誰か」「市街化区域の特例は効くか」の3点が繰り返し問われます。
【例で確認】 農家のAさんが田んぼをBさんに売るとき、BさんはAさんの土地を宅地に転用するつもりです。このとき「単なる農地の売買(3条)」ではなく「転用目的で農地を売る(5条)」に当たります。許可権者も変わり、市街化区域の特例も使えます——これが3条・4条・5条の区別の核心です。
【なぜか】 農地をただ誰かに渡すだけ(3条)なら農業委員会が地元で監視できればよい。しかし農地を潰して別の用途に転えるとなると(4条・5条)、より広い視野で農地を守る必要があるため、都道府県知事等が許可権者になります。
この単元の論点(6)
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- キーワードの理解農地 :現に耕作の目的に供されている土地。登記の地目ではなく 現況 (実際に耕作されているか)で判断する( 現況主義 )。 採草放牧地 :農地以外の土地で、主として耕作・養畜のための採草・放…
- 3条・4条・5条の区別農地法の核心は「何が変わるか」による3分類です。 3条 ― 権利移動 農地を農地のまま(または採草放牧地のまま)権利を動かす 例:農地の売買、農地の賃借権設定、農地の贈与 許可権者: 農業委…
- 市街化区域内の特例市街化区域はすでに宅地化が進んでいる地域なので、農地の転用手続きを簡易化しています。 4条・5条に該当する場合 :あらかじめ 農業委員会に届け出るだけ でよく、都道府県知事等の許可は不要 3…
- 許可が不要となる主なケース許可が不要な場面は論点ごとに整理します。 3条(権利移動)の許可が不要 相続 による農地取得(ただし農業委員会への届出は必要:取得を知った時からおおむね 10か月以内 ) 包括遺贈 (相続人…
- 現況主義と農地の定義農地かどうかは 登記簿の地目(田・畑など)ではなく、現に耕作されているかどうか という実態で判断します。 登記上「畑」でも、実際には宅地化・舗装済みなら農地法の対象外 登記上「原野」でも、実…
- 無許可行為の効果許可を受けずに行った行為にはどんな効果が生じるか。条文ごとに異なります。 3条違反 (無許可の権利移動):売買契約等は 無効 4条違反 (無許可の自己転用):転用工事等は 原状回復命令等 の…
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