不法行為
ここだけ読めば
故意・過失により他人の権利を侵害し損害を与えた者は 損害賠償責任 を負います。 特別な不法行為責任 使用者責任 (715条):被用者が事業の執行につき第三者に損害を与えた場合、使用者も責任を負う。
故意・過失により他人の権利を侵害し損害を与えた者は損害賠償責任を負います。
特別な不法行為責任
- 使用者責任(715条):被用者が事業の執行につき第三者に損害を与えた場合、使用者も責任を負う。使用者は被用者の選任・監督に相当の注意をした場合に免責される余地がある。使用者が賠償した場合は被用者に求償できる(被用者→使用者の逆求償も判例上認められる)
- 工作物責任(717条):土地の工作物の瑕疵で損害が生じた場合
- 占有者がまず責任を負う(過失責任。損害防止に必要な注意を尽くせば免責される)
- 占有者が免責された場合→所有者が責任を負う(無過失責任。どれだけ注意を尽くしても免責されない)
- 共同不法行為(719条):数人が共同して損害を加えた場合、各自が連帯して全額の賠償責任を負う(加害者間では過失割合に応じた求償ができる)
消滅時効
- 被害者が損害および加害者を知った時から3年(人の生命・身体を害する場合は5年)
- 不法行為の時から20年
なお、①悪意による不法行為、②人の生命・身体の侵害による損害賠償債権を受動債権とする相殺は禁止されます(509条。2020年改正でこの2類型に限定されました)。過失による物損など、これに当たらない不法行為債務は受動債権にしても相殺できます。逆に、被害者が損害賠償請求権を自働債権として相殺することは禁止されていません。
この論点でよく問われること
過去問の出題パターンを一問一答にしたものです。○×で答えてから解説を読んでください。
Q. 不法行為による損害賠償請求権は、不法行為の時から20年が経過すると時効消滅する。これは正しい?
A. 正しいです。不法行為による損害賠償請求権の長期消滅時効は、不法行為の時から20年(民法724条2号)。
Q. 使用者責任において、使用者が被害者に損害を賠償した場合、使用者は被用者に対して求償することができるが、被用者が賠償した場合に被用者が使用者に求償することはできない。これは正しい?
A. 誤りです。求償は双方向。使用者→被用者だけでなく被用者→使用者も可(民715条3項・判例)。
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